【トラウマワーク】

心理療法は、ある問題を生じさせる原因となった過去の事柄に注目する精神分析的な考え方から、現在問題をどのように維持しているか、そのプロセスに注目するブリーフセラピー的な考え方へと発展してきました。

しかし、トラウマ体験(心的外傷体験)あるいはそれに近い何らかの体験・出来事が現在の問題の背景にあるために、ブリーフセラピー的なアプローチだけでは問題が解決せず過去の体験へのアプローチが求められるケースが存在します。

現在起きている問題には、その大きな原因として過去に経験した著しい心理的身体的苦痛を伴う体験があるという考え、またそうした仮説に基づくアプローチにより場合によってはトラウマワークを行う必要があるかも知れません。

但し、クライエントさんがトラウマワークによって表象される出来事に対して、耐えられない場合があると判断される場合は、無理にトラウマ体験を表象させません。