【POP(プロセス指向心理学・プロセスワーク)】

POP(プロセス指向心理学・プロセスワーク)は、アメリカのユング派心理学者アーノルド・ミンデルによって創始された心理療法です。

POP(プロセス指向心理学・プロセスワーク)創始の背景には、ミンデル自身が元々理論物理学を学んでいたこともあり、理論物理学や道(タオイズム)等の影響を色濃く受けていますが、その中心にはユング心理学から受け継がれた目的論的哲学が据えられています。

ユング心理学では、「現在生じていることには、まだ表現されていない意味や目的(非決定的な目的)がある」という目的論的視座も重視されます。

特にユング心理学の夢分析を学ぶ中で、夢の持つ意味を解釈するのではなく夢のイメージを丁寧に見ていくという方法を身体症状に応用し、夢でもあり同時に身体でもある存在としてドリームボディ(夢体験)という概念を提唱しました。

ミンデルは、このドリームボディ(夢体験)を使った技法がドリームボディ・ワークと呼ばれ一躍有名になりました。

その後、夢は身体症状との共時的(共時性=シンクロニシティとは、いわゆる虫の知らせや正夢などのように、客観的な事実と主観的な体験が同時に起こる意味の繋がりを持つ現象のこと)な繋がりだけでなく、「身体感覚」「動作」「人間感覚」「世界の出来事」といったあらゆる側面とも繋がっていることが見出されています。