【NLP(神経言語プログラミング)】

NLP(神経言語プログラミング)とは、1970年代のアメリカで当時カリフォルニア大学の言語学教授であったジョン・グリンダーと同大学心理学科の学生リチャード・バンドラーにより創始されました。

NLP(神経言語プログラミング)は、当時の天才的セラピストとされる、精神科医で心理臨床家のミルトン・エリクソン、ゲシュタルト療法の創始者フリッツ・パールズ、家族療法の第一人者ヴァージニア・サティアという3人のセラピストの研究から始まりました。

彼ら3人が行う効果的なセラピーが「どのようにして行われるのか」を研究の対象とし、3人に共通する言葉づかい、行動パターンなどを考察、研究し、「効果的なコミュニケーション」や「個人の変容」などについての簡潔なモデルを打ち立て、NLP(神経言語プログラミング)と命名しました。

NLP(神経言語プログラミング)は、神経や脳の仕組み、どの様にそれらがプログラミングされ人間の認知・感情・行動に影響を及ぼすかという、人の持つ機能を体系立てる理論であるとともに、「他者とのコミュニケーションや信頼関係の構築」「人間の行動や心理状態の変容」のための具体的な技術を提供しています。

NLP(神経言語プログラミング)は、いわば「人間の持つ機能の取扱説明書」とも言えます。
人間は、外界の情報を五感(視覚、聴覚、身体感覚、嗅覚、味覚)という感覚システム(感覚モダリティ)を使って取り入れ、大脳皮質で感覚ごとに情報を処理し、記憶として蓄積しています。

各感覚システムは、それぞれ以下のように詳細な構成要素(サブモダリティ)に分けられます。

■視覚(V:visual)
■聴覚(A:auditory)
■身体感覚(K:kinesthetic)
■嗅覚(O:olfactory)
■味覚(G:gustatory)

五感を用いて情報を整理、記憶し、用いる仕組みのことを、表出体系(Representational systems;代表システム)と言います。

表出体系を外に向かって働かせることで、人は外界の事物や出来事を認識するとともに、記憶として蓄積(プログラミング)することができます。

また、表出体系を内に向かって働かせることで、イメージを思い描くことや、記憶をありありと想起し再体験することができます。

基本的に、人間は表出体系の全て、あるいは幾つかを複合的に用いていますが、他よりも優先してよく使用する特定の表出体系があります。それを優先感覚と言い、視覚優位(V:visual)、聴覚優位(A:auditory)、身体感覚優位(K:kinesthetic)などのタイプがあります。

そして、主観的(アソシエイト)、客観的(ディソシエイト )にその時の状況を再現して、五感を働かせることにより身体感覚の変容に気づきをもたらすことを行っていきます。