ホリスティック医学とは、西洋医学・東洋医学などの統合としてのホリスティック人間学的精神病理学のことを指します。
このホリスティック医学とは一つの医学・医療方法に限定せず、世界にある全ての医学・医療を認めるという原理に立って、自己に適した医学・医療を自由に選択するという医療の根本原則「インフォームド・コンセント」を完全に実現した医学です。
この名称は、J.C.シムスが「ホーリズム」(全体)を教えたことに由来すると言われています。これは生命体の全体は、その部分の総和より存在価値があるという考えです。
また、健康(Health)という言葉は”Hale”(全体)から出たものです。人間は全体すなわち、肉体、精神、心、霊性の全体として考えねばならないという原理がここにあるのです。
日本では、アメリカ合衆国に少し遅れて1987年に研究者が集まり、日本ホリスティック医学協会を設立しました。
そして『ホリスティック医学入門』を出版して、その医療原理を次のように示しました。
①ホリスティック(全体)な健康観に立脚する。
②自然治癒力を癒しの原点に置く。
③患者が自ら癒し、治療者は援助する。
④様々な治療法を統合的に組み合わせる。
⑤疾病の気づきから自己実現へ。