アロマは大きく分けて2種類あります。通常、アロマテラピー(Aromathérapie)と呼ばれるのがフランス式で、アロマセラピー(Aromatherapy)と呼ばれるのが英国式の総称です。
芳香を用いて病気や外傷の治療、病気の予防、心身の健康やリラクゼーション、ストレスの解消などを目的とする療法を指します。
使用される精油は植物に由来する揮発性の油で、それぞれ特有の芳香を持ち、生物活性が科学的に認められている物もあります。
精油を使った医療は、アラビアやヨーロッパで昔から行われている伝統医学のひとつでもあり、現代では自己管理の健康法としても用いられています。
精油を用いるアロマテラピーは、植物療法あるいはハーブ医学から派生したもので、錬金術と深く関係し発展してきました。また、アロマテラピーと言う言葉は1930年頃フランスの調香師・香料研究者のルネ=モーリス・ガットフォセが、アロマ(芳香)とテラピー(療法)を組み合わせて作った造語です。
ガットフォセのアロマテラピーは、香料を使った療法ではありますが、その治療効果に「香り」は関係ありませんでした。ガットフォセは、近代科学を疑う自然運動家ではなく、アロマテラピーを一つの新しい見込みある療法として医者に推奨しています。
日本では、江戸時代に西洋医学が伝わった際に、精油を用いた医療が伝わり、蘭方で精油が薬として利用されていました。
一方、アロマセラピーはと言うと、1980年代にイギリスから自然派美容マッサージと言う形で導入された為、現在の日本では医療と言う認識は低いです。
日本語では芳香療法と訳されることが多いですが、元々は精油を薬剤として用いる薬物療法を指しており、フランスでは現在でもこの意味で使われています。
英国に伝わって精油を使った美容法などが「アロマセラピー」で、元々フランスで精油を薬剤として用いる薬物療法を「アロマテラピー」と呼びます。
現在、日本では広くアロマコロジー(芳香心理学)と言う位置づけにあると私は思います。それは、ただ精油の香りを楽しむ行為なども含みますが、ホリスティックの主観に立ち、伝統医療の見地や芳香による人間の「嗅覚」と精油本来の「薬剤」としての両側面から、身体へのホリスティック(包括)的なアプローチをするのが、芳香療法を最大限に活用する方法であると考えられているからです。
また、精油を用いてオリーブオイルに「精油」を含ませ、身体をマッサージすることにより、人間の皮膚呼吸の観点からも、身体の症状や体のメンテナンスに「香り」と「薬剤」の両面から、心身のバランスやリラクゼーションを行うことが可能であると考えております。