【バウムテスト】

バウムテストとは、ゴッホが開発した描画法(描画投影法)です。この描画法は被検査者に絵を描いてもらい、その絵を分析することで性格特徴を把握しようとする投影法の一種です。

特に、言語表出が困難な年齢や症状をもつ対象に対して実施可能な点が大きな利点として挙げられます。

また、絵を描く行為そのものが自己表現に繋がり、治療的な効果をもたらす場合もあります。

だが投影法の一種であるため解釈が困難であることや、検査者の主観が解釈に混入することなど、投影法の欠点の多くは描画法にも当てはまります。

A4用紙に「実のなる木を1本描いてください」と教示します。そして、描かれた木の大きさ、形、バランスなどから被検査者の特徴を推測します。

あくまで補助的な理解にすぎず、性格特徴や発達的側面の全てがわかることはありません(テスト・バッテリーの1つとして用います)。



【参考文献】
宮川 純『臨床心理士 指定大学院対策 心理学 編』河合塾KALS監修 講談社