WAIS(ウェイス)とは、ウェクスラー式知能検査の中でも16歳~89歳までの成人に行われる知能検査です 。
WAIS(ウェイス)の最新版はWAIS-IIIで、時代とともに積極的な改訂が進められています。例えば、WAIS-IIIに改訂する際に群指数という新たな視点を導入しました。
これは、言語性・動作性とは異なる視点として、下位検査の結果を「言語理解・知覚統合・作動記憶・処理速度」の4つに分類してまとめたものです。
また、高齢社会に対応するため適用年齢が大幅に拡大されたことや、提示用の図版の大型・カラー化や時代に合わなくなった問題内容の修正など、種々の改良が加えられています。
言語性IQ(VIQ)、動作性IQ(PIQ)、全検査IQ(FIQ)の3つのIQに加え、「言語理解(VC)」、「知覚統合(PO)」、「動作記憶(WM)」、「処理速度(PS)」の4つの群指数も測定でき、一層多面的な把握や解釈が可能になりました。
IQや群指数のプロフィール、下位検査の評価点プロフィールの表示に加え、ディスクレバンシー分析、下位検査レベルでのSとWの判定、「符号」と「数唱」の検査も記録用紙上で行うことができます。
14の下位検査から構成されますが、IQか群指数かその両方かなど、測定したい目的に応じて実施する下位検査選択をすることができます。
【参考文献】
宮川 純『臨床心理士 指定大学院対策 心理学 編』河合塾KALS監修 講談社