【パニック障害】

「パニック障害」とは、さまざまなストレスなどの心理的要因が主な原因とされています。

突然、心拍数が上がり全身が緊張して冷や汗をかき、気が遠くなる状態になり、自分はこのまま気が狂ってしまうのではないか、死んでしまうのではないかという恐怖に陥る時もあります。

また、突然生じる急激な動悸・発汗・息苦しさ・震えなどのパニック発作を主症状とします。

いつ発作が起こるかわからないため、発作の再発を恐れる予期不安が強くなり、予期不安のために外出や雑踏を恐れる広場恐怖を併発する場合が多いです。

特に、発作が多くみられるのは電車などの乗り物の中で、また発作が起こるのではないかという恐怖(予期不安)で、電車に乗れなくなったり、一度、発作が起きた場所へは行けなくなったりすることがあります。

パニック障害は、かつて「心臓神経症」や「不安神経症」と呼ばれていましたが、1980年に病名を「パニック障害」に統一すると、世界的な取り決めが行われました。

アメリカでは100人に3人の割合で発症しており、日本でもほぼ同率の患者がいると考えられています。

今後、パニック障害に対する認識と理解が深まってくれば、患者数はさらに多くなると考えられます。

カウンセリングとしては、クライエントさんのパニック障害にアプローチするのに、クライエントさん自身のリソースにアプローチするのが有効ではないかと考えております。



【参考文献】
宮川 純『臨床心理士 指定大学院対策 心理学 編』河合塾KALS監修 講談社