【うつ病】

ストレスが多い現代社会で、もっとも多いとされる現代病の一つとされているのがこの「うつ病」(気分障害)です。

20人に1人が「うつ病」にかかっていると言われています。傾向としては、真面目で責任感が強い、几帳面、仕事熱心な人がうつ病になりやすいと言われています。男女比は約1:2で、女性のほうが多いと言われています。

その様な人が、ストレスの多い環境や急な生活環境の変化(職場の移動・結婚・引越し)などにうまく対応できず、病気になるとも考えられています。

うつ病の症状は、夜中に何度も目が覚める、熟睡できない、朝早く目が覚めるなどの睡眠障害、体がだるい、食欲の低下、頭痛などの身体症状、気分が憂うつ、悲しい、不安でたまらないなどの気分・感情の障害、意欲がなくなる、物事がおっくうになる、興味・関心がなくなるなどの意欲障害があります。

また、悲観的になったり、自分を責めたりして、自分がダメな人間に思える、判断力の障害、動作が鈍くなり、身の回りのことができなくなる、自殺企図などの行動の障害を起こすことがあります。その原因は、脳の機能障害や、ストレスや環境要因などがあります。

うつ病は、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなることから起こる疾患で、決して気の持ち方や精神論で治るものではありません。

カウンセリングでは、うつ状態のクライエントさんの認知の仕方にアプローチして、薬に頼るのではなく、自分自身の物の捉え方、考え方を見直すことで、脳内の神経伝達物質の働きを正常な状態へと変化させていくと言ったアプローチが有効ではないかと考えられます。



【参考文献】
宮川 純『臨床心理士 指定大学院対策 心理学 編』河合塾KALS監修 講談社