【詩】念が情

今年も年末に近づいて来てさ 僕は年賀状の準備に取り掛かったんだよね
毎年僕は思うんだけどさ 年賀状を送る枚数が年々減っているんだね

それはきっとさ ネットやスマホで連絡をすぐに取れてしまうからだろうね
だからわざわざ年賀状を出すのもさ 減っているんだろう

それに僕は思うんだよね 年賀状を作る時間と手間とお金にね
みんな苦労していてね 僕たちは効率ばかり求めてさ

なんだか忙しくしてさ 年賀状を作る時間も無いんだろうからね
そして今ではさ ネットで”明けおめ”で済ませてしまうんだからさ

ちょっとこれだと味気ないよね 何時もお会いしているひとはともかくさ
昔からの付き合いのひとにさ 一年に一度の挨拶をさ

ネットの”明けおめ”で済ませてしまうのもね 如何なものかとね
僕は年賀状ってさ 一年に一度の”ビデオレター”じゃないかと思うんだよね

だって年賀状にはさ 書いたひとの今年や来年の思いがびっしりと詰まったさ
念のこもった年賀状だとさ 僕は思っているからなんだよね

そしてその年賀状を受け取った相手はさ 送ったひとの気持ちを情として受け取ってさ
想像を膨らませてね 懐かしく想うからなんじゃないだろうか

だから僕も来年の干支に向けてさ 家族の写真を年賀状に載せてね
僕の念を相手に年賀状で送ってさ 情を伝えるんだよね

そして僕も友達から送られて来るさ 情を受け取るんだろう