【詩】梅雨入り

今朝から天気は今ひとつ そろそろ梅雨に入るかな
朝から空を見上げたら 雲がどんより厚いよね

こんな日は少しさ 気分がのらないんだよね
だから僕はね 朝に濃いめのコーヒーを飲んでさ

気分を落ち着かせてね 瞳を覚ましたんだよ
朝ごはんは確か トーストにヨーグルト そしてさくらんぼだったかな

この時期になると想い出す 僕の初恋の女の子のことを
その想い出は さくらんぼのように 少し甘酸っぱくてほろ苦い

その頃の僕は 女の子と瞳を合わせるのも恥ずかしかった
だから僕は何時も 下を向いて歩いていたような気がする

そんな僕の初恋は いま思い出してもとても切ない
僕には恋と言うものを 理解することがそのときは出来なかった

そしてそれをどう伝えればいいのか わからなかったのだ
だから僕は自分の想いを 手紙に託した

そして彼女からの 返事を待ったのだ
返事はなかなか 返って来なかった

仕方なく僕は その女の子に声をかけてみたんだ
するとその女の子からの返事は あなたは”お兄さんみたいな存在”ですって言われてしまった

僕はこの返事を どう受け取っていいのかわからなかった
でも今なら 彼女の言った意味がわかる

それは僕のことを 彼氏としてではなく
ただの”お兄さんみいな存在”であると言うことだ

つまり彼女にとって僕は 良いひと止まりだったのだろう
だから僕は彼女に振られ それ以来彼女と連絡をとっていない

何時も僕はこう言うことが多い そして僕はこう思ったのだ
たぶん僕は背伸びして 本当の自分を見せられないから

女の子も僕に 本当の姿や気持ちを見せてくれないんだろう
だからこの時期になると 僕はこの梅雨入り前の曇り空のような気持ちにさせられる

今でも僕は その苦い経験を思い出すのだ
そしてそれは 僕にとってとても淡い経験でもある

人生において 全てがうまくいくとは限らない
だから少しずつ成長するし いろんな経験もする

そしていろんな経験をして 大人へと一歩ずつ近づいていくのだ
いろんな出逢いと別れを経験して 人生の機微が素敵に感じられるようになるのだろう

僕もまた その階段をまだ登っている途中なのかもしれない