【詩】打上げ花火

今年のお盆ももう過ぎて そろそろ夏も終わりだね
今年最後の思い出は 君と僕とで観た打上げ花火

君はちょっと色っぽく 僕には艶やかに映っていたよ
浴衣姿に下駄 うちわ いつもと違って歩きずらかったかな

僕は君の手を引っ張り 少し急がせてしまったね
でもね 君と二人で観た花火は 今でも目に焼き付いているよ

君の斜め後ろから 僕は君のうなじと打上げ花火を観たんだ
君の目の前に上がる打上げ花火は 君のうなじと同じぐらい綺麗だったね

もう来年は 一緒に観ることはないんだよ
その時の僕には それに気づくことができなかったんだ

そう花火が終わり 君を駅まで送ったあとにね
君からの 別れの言葉があったんだ

今まで”ありがとう” そして”さようなら”
僕は君に理由を聴けなかった 僕は聴くのがこわかった

そして君が電車に乗り見えなくなるまで 僕は笑顔で手を振った
今まで”ありがとう” そして”さようなら”