誤解が多いので書かせて頂きます。
スピリチュアルと聞くとまず頭に浮かぶのは、「心霊主義」の心霊術、交霊術、レイキ、ヒーリングなどを想像される方が多いと思います。そもそも、WHOでスピリチュアルの定義として下記のように定められています…
「スピリチュアル」とは、人間として生きることに関連した経験的一側面であり、身体感覚的な現象を超越して得た体験を表す言葉である。多くの人々にとって、「生きていること」が持つスピリチュアルな側面には宗教的な因子が含まれているが、「スピリチュアル」は「宗教的」とは同じ意味ではない。
スピリチュアルな因子は、身体的、心理的、社会的因子を包含した、
人間の「生」の全体像を構成する一因子とみることができ、
生きている意味や目的についての関心や懸念と関わっている場合が多い。
そして、現代の日本では「スピリチュアリティ(霊性)」と「スピリチュアリズム(心霊主義)」を柱とする物事を広く指す。
この意味でのスピリチュアルは「精神世界」を概ね受けついだ言葉で、精神世界は1970年代以降ブームとなったアメリカの対抗文化「ニューエイジ」における思想の多くの部分を含む日本のジャンルである。
「ニューエイジ」は主に「精神世界」の名で日本に広まり、その後「スピリチュアル」と呼ばれるものにほぼ受けつがれた。
そのため、日本におけるスピリチュアルという名詞の意味は、キリスト教におけるスピリチュアルとはかなり異なる。
スピリチュアルを商材とするビジネスは「スピリチュアル・ビジネス」と呼ばれ、市場規模は正確に不明であるが、1兆円ほどとも言われている(2011年時点)。
つまり本来、宗教的側面の強かったスピリチュアル(宗教的・精神的な物事、教会に関する事柄、または神の、聖霊の、霊の、魂の、精神の、超自然的な、神聖な、教会の、などを意味するもので、元々はキリスト教に関する言葉で、複数の意味がある)が現代の日本では、「スピリチュアリティ(霊性)」と「スピリチュアリズム(心霊主義)」を柱とする物事が中心を占めるようになっている。
そこで、わたしは「スピリチュアル」と言う言葉は誤解を招くので「スピリチュアルケア」と言う言葉を使い、「スピリチュアルケアカウンセラー」を名乗っている。
その「スピリチュアルケア」の定義とは以下である。
スピリチュアルケアの基本方針とは、人生のあらゆる事象に意味や価値を見出すことができるような、
適切な思考法や有益な情報を効果的に伝えることによって、対象者が自分自身で、「こころの免疫力」や「こころの自己治癒力」を高めていくよう導くことである。
別の表現をすれば以下が基本方針となる。
「もしかすると宇宙には、自分を真の幸福へと導いてくれるような、深遠な仕組みや法則があるのかも知れない・・・」という希望や、「少なくとも、そう仮定しながら生きていく方が望ましいのではないか・・・」という合理的判断にいたるよう、自問自答して頂くことである。
■宗教的スピリチュアルケア・・・各宗教団体やその信者が、独自の宗教的な思想、教義を伝えることにより、対象者を救おうとする方法である(自然宗教・多神教・無宗教(無信徒)の日本人には合わないと私は思う)。
■科学的スピリチュアルケア・・・科学的スピリチュアルケアとは、宗教とは無関係の組織や個人が、科学的な思考や情報を伝えることにより対象者を救おうとする方法である(科学的に解明されない死生学(Thanatology)についての取り扱いが不明だと私は思う)。
■哲学的スピリチュアルケア・・・哲学に基づくスピリチュアルケアで宗教を超越した関係であり、人間のあり方や道徳的な側面も含めた世界観、人生観である。
私は哲学的スピリチュアルケアを学び、人の死生学(Thanatology)や心理学者V.フランクルの「ロゴセラピー(実存分析)」で、人間の生きがいや生きる意味について深く考えさせられ、そして「スピリチュアルケアカウンセラー」と名乗っています。
決して霊能的、心霊的なスピリチュアルでは御座いません。