【行動分析と行動療法の関係について】

行動分析は、主に実験によって人の行動の法則や特徴を明らかにしようとする心理学の学問の一分野です。

この方法を臨床場面に応用したものが応用行動分析と呼ばれ、これは行動分析の一部(臨床部分)であり、また行動療法の一部でもあります(応用行動分析の部分以外の行動分析は、行動療法には含まれない部分と言えるでしょう)。

行動療法は、簡単に言うと様々な行動理論を臨床に応用した治療技法です。 したがって、行動分析の理論を臨床に応用したもの(つまり応用行動分析)も含まれますし、行動分析以外の理論を臨床に応用したものも含まれるので、行動療法は行動分析の一部も含みつつ、行動分析によるもの以外の治療技法も含んだ概念と考えられます。

<整理すると>

1.行動分析には、行動分析の一部(臨床部分・行動療法)が含まれる。 ただし、応用行動分析の部分以外の行動分析は、行動療法には含まれない。

2. 行動療法は、簡単に言うと様々な行動理論を臨床に応用した治療技法。 応用行動分析も含まれますし、行動分析以外の理論を臨床に応用したものも含まれるので、行動療法は行動分析の一部も含みつつ、行動分析によるもの以外の治療技法も含んだ概念だと言うことです。

少しわかりづらい分野ではありますが、心理学は分析的側面(精神分析・心理テスト 等)と臨床的側面(傾聴・心理療法・治療法 等)の大きくは2つの構造から成り立っていると言えるのではないでしょうか。