ご相談の症状



うつ病

ストレスが多い現代社会で、もっとも多いとされる現代病の一つとされているのがこの「うつ病」(気分障害)です。

20人に1人が「うつ病」にかかっていると言われています。傾向としては、真面目で責任感が強い、几帳面、仕事熱心な人がうつ病になりやすいと言われています。

男女比は約1:2で、女性のほうが多いと言われています。

その様な人が、ストレスの多い環境や急な生活環境の変化(職場の移動・結婚・引越し)などにうまく対応できず、病気になるとも考えられています。

うつ病の症状は、夜中に何度も目が覚める、熟睡できない、朝早く目が覚めるなどの睡眠障害、体がだるい、食欲の低下、頭痛などの身体症状、気分が憂うつ、悲しい、不安でたまらないなどの気分・感情の障害、意欲がなくなる、物事がおっくうになる、興味・関心がなくなるなどの意欲障害があります。

また、悲観的になったり、自分を責めたりして、自分がダメな人間に思える、判断力の障害、動作が鈍くなり、身の回りのことができなくなる、自殺企図などの行動の障害を起こすことがあります。

原因は、脳の機能障害や、ストレスや環境要因などがあります。
うつ病は、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなることから起こる疾患で、決して気の持ち方や精神論で治るものではありません。

カウンセリングでは、うつ状態のクライエントさんの認知の仕方にアプローチして、薬に頼るのではなく、自分自身の物の捉え方、考え方を見直すことで、脳内の神経伝達物質の働きを正常な状態へと変化させていくと言ったアプローチを行います。


微笑みうつ病

サラリーマンの職場環境が依然厳しいことを映すように、増加傾向にあるのが、「微笑みうつ病」と言ううつ病の一種の心の病です。

午前中はボーッとして集中できず、午後からは頑張って働く。話しかけるとニコニコと異様に愛想がよく、元気そうに振る舞いますが、実はそれは苦しくて、うつな状態を周囲に隠そうとする行為だったりします。

このような状況が続いた場合、蒸発や自殺という最悪な結果を招くことにもなりかねません。寝起きが悪い、食欲不振、眠れない、午前中集中できないなどの前ぶれがあった場合はカウンセリングを受ける必要があるかも知れません。

カウンセリングでは、自分の「自己受容」をするようなアプローチをして、「ありのままの自分で良いんだ…」といった、自分自身を受け入れると言ったアプローチを行います。


仮面うつ病

「仮面うつ病」とは、恐怖・不安・緊張などの神経症状や心気症や身体愁訴(しんたいしゅうそ)が強いため、精神科以外の一般診療科を訪れることが多くあります。

その本態はうつ病にほかならず、うつ病としての精神症状が身体的症状にマスクたれたものだと考えられます。

身体的特徴としては、全身倦怠感・睡眠障害・頭痛・食欲不振・便秘・肩こり・痛み・性欲減退・動悸・息切れなどがよく知られています。

このように、身体症状は現れているが、抑うつ気分は自覚していないため、一見うつ病とはわからない病態を示すことがあります。

精神症状としての抑うつが乏しいが、あっても気づかれないが、抑うつ気分、欲動の減退、不安、焦燥が伴いやすく、日内変動するので、うつ病であることを見逃してしまう恐れがあります。

抑うつ気分に対する自覚がないため、身体症状のみを訴え、内科を受診することが多いことがあります。

内科で医師がうつ病を疑わない限り、うつ病が見落とされる可能性もあり、最悪の場合自殺未遂によってうつ病が明らかになるケースもあります。

病前性格は、うつ病一般にみられる執着傾向やヒステリー傾向が濃厚であることが報告されています。

自律神経うつ病や軽症うつ病の用語も、仮面うつ病とほぼ同じ意味で用いられているようです。

カウンセリングでは、自分の「自己受容」をするようなアプローチをして、「ありのままの自分で良いんだ…」といった、自分自身を受け入れると言ったアプローチを行います。


新型うつ病

「新型うつ病」とは、万能感が強いパーソナリティ傾向の人が、職場等の問題で回避的になる抑うつ症状に対して現在つけられることの多い病名ですが、学問的に認知された正確な疾患名ではありません。

バブル崩壊以降、日本社会の経済的不安定化とそれに伴う職域社会での激務等とともに、このような病名をつけられるクライエントさん(特に20代から30代の若手社員を中心)が増えてきたと言われています。

新型うつ病は、うつ病ではなくて、本人のパーソナリティの傾向に起因することが多いと言われており、単なる「抑うつ状態」であるとも言われています。

その特徴は、「他罰的であり、内省的な傾向が弱く自己愛的かつ回避的で、他人からの評価をひたすら気にする」とされています。

このような傾向性を持ったパーソナリティの人々が、現在増加している点に留意する必要があると思います。

また、これらの人々の持つパーソナリティの傾向性の共通項として、特に自己愛への執われの強さを取り上げ、こうした傾向の病理を「我執の病理」と命名されることがあります。

新型うつ病は、一見従来のうつ病とは異なりますが、実は神経質の傾向性を持つパーソナリティの病理で、非定型郡に収まるものと推測されます。

神経質の診断基準では、性格特徴の側面で強迫性、強力性の項目が特定できないこと、それでもうつ病圏に属し、社会的、職業的、また学校の機能における中程度の困難が示されています。

なお、カウンセリングでは、強迫性、強力性が特定できないことが、回避的であり、回避的パーソナリティ障害の傾向もあることも推測しておく必要があります。

カウンセリングとしては、クライエントさんの「強迫観念」にアプローチして、「とらわれ」からの解放すると言ったアプローチが有効ではないかと考えられます。


抑うつ神経症

「抑うつ神経症」とは、些細な事柄で抑うつ気分に陥りやすく、その傾向が持続します。抑うつ状態を主としますが、重篤な症状を呈することは少なく、不安症状や心気障害が目立ち、自責的な傾向が少ないとされています。

内因性のうつ病との違いは、日内変動が乏しく、早朝覚醒よりも入眠困難を呈することが挙げられます。

カウンセリングでは、自分の「自己受容」をするようなアプローチをして、「ありのままの自分で良いんだ…」といった、自分自身を受け入れると言ったアプローチを行います。


双極性障害(躁うつ病)

うつ病に似ている症状が最初は発症し、うつ病と最初は診断されることも多いのが「双極性障害(躁うつ病)」ですが、うつ病と大きく違う点は、躁状態が現れる点です。

100人に1人が双極性障害(躁うつ病)にかかっていると言われています。双極性障害(躁うつ病)は感情の病と言われています。

病状の経過が周期的で、病期と病期の間に正常な時期があります。「躁病」、また「うつ病」のどちらかの病相が現れる単極型と、両方の病相が交互に現れる両極型があります。発病期は30歳前後が多いのですが、40~50代にも好発します。

また、躁状態、うつ状態が混合して現れる「混合状態」の病相が現れる場合もあります。その場合、イライラしたり葛藤に陥ったり不安定な状態が病相に現れ、自暴自棄や希死念慮の可能性が高くなるので、この場合は「精神科・心療内科」をまず受信して、必要であれば合わせてカウンセリングを受ける必要があると思われます。

躁の波と、うつの波が交互に現れ、躁状態がひどい場合には高揚感があり活気あふれる言動をしたり、疲れを知らずほとんど寝ないこともあり、抑制が外れた状態で多弁多動で攻撃的になったり、買い物依存になったりすることもあります。

考えが湧き出てきてまとまらない(観念奔逸)。誇大妄想に陥ることもあります。食欲や性欲も亢進することがあります。

特に、躁状態とうつ状態の波がはっきりと症状に現れる場合には、I型と言われ、「双極性障害I型」と言います。

また、躁状態がそれほど顕著に見られない場合は、II型と言い、「双極性障害II型」と言います。

うつ状態の時は、行動や思考が抑制される(制止状態)。暗く沈んだ抑うつ気分、劣等感に襲われ、全てを悲観的に考えたりします。

自責的になり、自殺を試みることもあります。食欲や性欲も低下する場合もありますし、逆の場合の症状が現れることもあります。

朝方気分が悪く、夕方に気分が軽くなる「日内変化」や、早くに目覚め過ぎる「早朝覚醒」が特徴でもあります。また、自殺企図は病気の初期と回復期に多いです。

カウンセリングでは、双極性障害(躁うつ病)は、うつ病(気分障害)の「心因性精神障害」と違い「内因性精神障害」なので、カウンセリングだけでは必ずしも解決できる問題ではないと考えております。

ですので、「精神科・心療内科」にかかり、同時にカウンセリングも受けて頂くのが望ましいと思われます。

カウンセリングでは、うつ病と同様に、クライエントさんの認知の仕方にアプローチして、自分自身の物の捉え方、考え方を見直すことで、脳内の神経伝達物質の働きを正常な状態へと変化させていくと言ったアプローチを行います。


統合失調症

「統合失調症」とは、思考、感情、行動の大きな混乱を特徴とする障害です。

100人に1人が「統合失調症」にかかっていると言われています。妄想、幻覚、顕著な思考過程、奇異な行動などが見られたりします。

男女比に差はなく、多くは20歳前後に発症することが多いと言われています。

統合失調症の症状は多岐にわたっています。例えば、「TVや新聞に嫌がらせをされている」など現実離れした不合理な「妄想」、実在しない対象を知覚する「幻覚」(特に幻聴)、自分が他人に操られているという「させられ体験」(能動性意識の障害)、妄想や幻覚にとらわれて異常に興奮する(精神運動性興奮)などがあります。

また、反対に周囲に全く関心を示さなくなったり(昏迷状態)、身体が同じ姿勢のまま固まる(カタレプシー)、観念と観念のつながりが弛緩して(連合弛緩)、話が支離滅裂になることがあります。

そして、病気が進行すると、外界への関心や生き生きとした感情や生きる意欲を喪失(感情の平板化)していきます。

大きく分けて陽性症状と陰性症状と解体症状の3つがあります。

陽性症状が主体の妄想型、解体症状が主体の解体型(破瓜型「はかがた」)、強い緊張などの運動・行動異常が主体の緊張型の3つの下位分類があります。

①陽性症状
機能の過剰と歪みを主な特徴とします。
幻想、幻覚、顕著な思考過程、奇異な行動などで、発症初期の急性期に多く見られます。

②陰性症状
活動性の欠如と行動欠損を主な特徴としています。
意欲喪失、感情の平板化、無論理的思考などで、急性期後に訪れる慢性期に多く見られます。

③解体症状
まとまりのない会話(解体した会話)と行動を主な特徴としています。
聞き手が理解できるように話すことが困難になることです。

【妄想型】
30歳前後に徐々に発病し、妄想や幻覚を主症状とし、感情や意欲の障害は少ない。

【解体型(破瓜型「はかがた」)】
10代後半から20代前半にかけて徐々に発病し、初めは不眠や疲労感から始まり徐々に周囲への関心を失い感情が平板化していく。

【緊張型】
解体型(破瓜型「はかがた」)とほぼ同じころに、急性に発病し、激しい衝動性や興奮を示したり、逆に昏迷状態に陥り一切の自発的行動を示さなくなる。

原因として、未だに特定されていませんが、複数の因子が関与していると思われます。

①二重拘束説
逃れられない矛盾するメッセージを突きつけられることにより、統合失調症が発症するという説です。

②脆弱性ストレスモデル
遺伝子にもつ中枢神経の脆弱性に過度のストレスが加わることにより、統合失調症が発症するという仮説です。

③ドーパミン説
神経伝達物質のドーパミンの過剰分泌によって統合失調症が発症しているという仮説です。

カウンセリングでは、統合失調症は「内因性精神障害」となりますので、カウンセリングだけでは必ずしも解決できる問題ではないと考えております。

慢性期に訪れやすい陰性症状に対して、社会復帰に向けたSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)などの介入が有効になるのではないでしょうか。

また、家族の理解と支援を得るため、家族へのサーポートも必要になってくるでしょう。

ですので、「精神科・心療内科」にかかり、同時にカウンセリングも受けて頂くのが望ましいと思われます。

カウンセリングでは、クライエントさん自身の物の捉え方、考え方を改善すると言うより、その人が持っている特性を尊重し十分理解して、どのようなアプローチをしたら、クライエントさんが社会生活や社会復帰できるかを一緒になって考えていきたいと思っております。


ストレス

一般的には「ストレス」とは、生理的・精神的緊張負荷状態を言います。

仕事上の要請、対人関係、環境や心の傷などの要因(ストレッサー)によって、精神的不安やいらつき、身体症状などが引き起こされる状態のことを言います。

一方、心理的な側面からストレスを捉えるという考えで、環境からの要請と、ストレスへの個人の対応能力(コーピング)とのバランスが保たれず、前者が後者を超えるときにストレスが生じると言われています。

交感神経と副交感神経がバランスよく働いている状態が理想的なのですが、そのバランスが崩れると、さまざまな心理的異常が発生します。

たとえば、不安障害は危機的でない状態であっても闘争か逃走反応が起こり、呼吸の乱れや心拍数の増加、心身の緊張・不安が生じます。

他に、「働きすぎ」や「悩みすぎ」によって心身の活性化が継続し、交感神経系が一方的に働きすぎる状態が続くストレス状態に陥ることがあります。

このストレス状態は、心身症(胃潰瘍など、心理的要因で生じる身体症状)の元になることがあります。

このように、現代人の生活は交感神経系に偏ることが多いと言われています。そこで、自律神経系の適切なコントロール(マネージメント)を目指す必要があります。

カウンセリングでは、クライエントさんに、主に自己の自律神経を整える事を中心にアプローチして行くと思われます。

この方法は、「気持ちが落ち着いている」「両腕両足が重たい」「両腕両足が温かい」などの四肢を弛緩させる言葉を唱えながら、「呼吸を整え」その内容に集中することで、緊張状態を鎮静状態に移行させるなどのアプローチを行います。


神経症

「神経症」とは、心理的原因で引き起こされる障害で、その状態に再現性が認められる症状であるものについて示しています。

ですので、神経症は機能的障害であり、基本的に器質的変化は認められず、身体的な原因によって起こってくるものではないと考えられます。

また、特有の状態像を示すのも特徴です。基本的には自分が病気であることを認識していて、人格も保たれた状態でいます。しかし、強い不安感を抱えており、自分の状態にとらわれていることが多いです。

不安を基礎とした精神状態で、「自律神経系」の失調による身体症状が多くの場合出現します。

【不安神経症】

不安とは対象のない漠然とした恐れの感情とされ、対象が明確である恐怖と区別されています。

この不安な状態(不安感・切迫感・緊張感・怯え・興奮など)が前面にあらわれ、多くの場合、動悸・呼吸困難・発汗・震顫(しんせん)・めまい・尿意などの身体反応が発作的に生じる不安発作を伴います。

また、不安発作を繰り返すうちに、またいつか発作が起こるのではないかという予期不安が起こります。

【強迫神経症】

自分でも無意味、不合理と分かっていながらも、ある特定の思考(強迫観念)や行動(強迫行為)にとらわれて日常生活に支障が出てきます。

やめようとすればするほど強い不安感が生じ、やめることができません。

強迫観念とは、「突然人を刺してしまうのではないか」「握手をすとばい菌にとりつかれる」など、自分でも不適切と思う考えにとらわれ、制御できない。不安や苦痛を伴います。

強迫行為とは、「何度も手を洗う」「ドアの鍵を何度も確認する」など。ほとんどの場合、強迫観念に伴う不安や苦痛を軽減するため、衝動に駆られて強迫行為に至ります。

カウンセリングのアプローチとしては、クライエントさんの「とらわれ」を如何に改善していくか、と言う点になってくると考えております。


心気症(心気神経症)

「心気症(心気神経症)」とは、自分の健康状態に対して異常なほどのこだわり、些細な身体症状を重大な病気の兆候ではないかと恐れたりします。

あるいは、実際には病気ではなくても病気だと思い込み、その心配や調子や苦痛を他者に執拗に訴えます。

医者に身体病を否定されても安心しないのが、この症状の特徴です。

カウンセリングのアプローチとしては、クライエントさんの「とらわれ」を如何に改善していくか、と言う点になってくると考えております。


心身症

「心身症」とは、身体状態を主としますが、その診断と治療に心理面からの配慮を特に必要とする病態を指します。

心身症の原因となるストレスを招きやすい性格傾向として、自分の感情を言語化することの苦手なアレキシシミア(アレキシサイミア)、生真面目、自己犠牲的といった過剰適応が注目されています。

具体的には、本態性高血圧・消化性潰瘍・神経性食欲不振症・気管支喘息・夜尿症・偏頭痛など多くの疾患が挙げられます。

カウンセリングとしては、クライエントさんの「とらわれ」にアプローチして、「とらわれ」からの解放するようなアプローチが有効ではないかと考えられます。


パラノイア(妄想症)

「パラノイア(妄想症)」とは、ものごとの分別が完全に保たれているのに、現実の出来事に対する思い違いをもとに、まとまりのある体系的な被害的または誇大的な妄想が徐々に形成されていきます。

妄想以外の面では、言動に目立った異常は見られません。妄想の主観には、迫害妄想・誇大妄想・好訴妄想・発明妄想・恋愛妄想・嫉妬妄想・心気妄想などがあります。

カウンセリングのアプローチとしては、クライエントさんの「とらわれ」を如何に改善していくか、と言う点になってくると考えております。


恐怖症

「恐怖症」とは、ある特定の対象や状況に対して、不合理あるいは異常な相当強い恐怖が持続する、不安神経症と強迫神経症の合わさったような症状です。

その対象や状況は、恐怖を起こしやすいものであれば何でも良く、対人恐怖・不潔恐怖・閉所恐怖・高所恐怖・広場恐怖・先鋭恐怖などたくさんの種類があります。

カウンセリングのアプローチとしては、クライエントさんの「とらわれ」を如何に改善していくか、と言う点になってくると考えております。


摂食障害(拒食症・過食症)

「摂食障害」とは、ボディ・イメージの障害と食行動の異常を有する障害です。体重や体型へのこだわりや、精神的な理由から、食べることに何らかの障害があることです。

10代後半から20代前半の女性に特に多くみられます。しかし、小学生や主婦、男性など年齢や性別を問わず誰でもなりうる病気と言えます。

肥満に嫌悪感を示す社会的風潮や女性のダイエット願望、進学・就職・結婚などの環境の変化によるストレス、アイデンティティ(自我同一性)の拡散などが主な要因と考えられています。

また、複数の要因が関連しているケースが多く、1つの原因に特定するのは難しいケースが多いです。

摂食障害の中で有名なのは拒食症と過食症です。拒食症は、精神的なストレスやダイエットから食事量が減り極端に痩せていく。そして、拒食状態が続くと、過食や過食嘔吐が現れることもあります。

過食症は、拒食症と同じように精神的なストレスやダイエットをきっかけとして、大量に食べてしまい、自責の念にかられて吐いたり下剤を使用したりして体重増加を防ぐこともあります。

この2つの症状は関連性が深く、ほとんどの摂食障害者が両方を経験し、多くの場合に拒食と過食を繰り返すことが多いです。

また、依存性も強い場合があり、アルコール依存、ギャンブル依存、SEX依存などや、うつ病を併発していることが非常に多いのも特徴の一つです。

カウンセリングでは、クライエントさんのアイデンティティ(自我同一性)をまず尊重し、摂食障害になった背景にアプローチしていきます。

摂食障害には必ずと言って良いほど、複合要素としての問題があるはずです。そこに、アプローチして、初めて摂食障害の問題を解決する糸口が見つかると思っております。


ASD(急性ストレス障害)

「ASD(急性ストレス障害)」とは、生死や人間の尊厳に関わるようなトラウマ(心的外傷)を経験した後、体験をはっきり思い出したり悪夢として現れたり、そのため過覚醒状態となったり、体験に関したことを避ける傾向が続き、数日から4週間以内に自然治癒する一過性の障害を指します。より長期にわたって持続している場合には、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と言われます。

世界保健機関(ICD-10)における診断名は、急性ストレス反応と呼ばれます。この反応についての最初の記述は、ウォルター・B・キャノンが1923年の著書『外傷性ショック』(Traumatic Shock)の中で、様々なストレスに対するアドレナリンの緊急反応について論じたものです。

主な症状は、以下の3つです。

【追体験】
フラッシュバックとも言います。トラウマの原因となった出来事が繰り返しはっきりと思い返されたり、悪夢を見たりする症状のことを指します。

【回避】
トラウマ(心的外傷)に関する出来事や、関連する事柄を避けようとする傾向のことを言います。

【過覚醒】
神経が高ぶった状態が続き、不眠や不安などが強く現れる症状のことを示します。
他に多動傾向などが現れる場合もあります。

臨床症状は、心的外傷後ストレス障害と基本的に同じです。症状の持続期間が1か月以内で持続する場合にはASD(急性ストレス障害)と言われます。またASD(急性ストレス障害)は、著しい苦痛や機能の障害をもたらすことがあります。

【カウンセリング】
4週間以内の短期間の心理療法が用いられることがあります。
世界保健機関による2013年のガイドラインが公開されている内容として、抗うつ薬の使用は推奨されていません。ベンゾジアゼピン系の抗不安薬や睡眠薬は、外傷体験からの回復を遅らせる可能性があり、また外傷体験から1か月以内にはこうした薬を用いないように勧告されているからです。

カウンセリングとしては、クライエントさんに対して、同じ境遇の方たちが集う場(エンカウンター・グループ)を設けて、同じ事件の被害者、同じ境遇の経験者がグループになってその体験を語り合い、クライエントさんたち各々が、自分の症状を客観的に見ることができるよう訓練する場所を提供する必要があると思っております。

また、カウンセリングとしてその他の方法としては、「自己受容」のトラウマワークを検討に入れております。


PTSD(心的外傷後ストレス障害)

「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」とは、1975年頃のアメリカの「ベトナム戦争」で帰還した兵士に多く現れた症状として有名になった障害です。

障害や虐待、レイプや交通事故の被害者や目撃者、殺人被害者の遺族、また最近では自然災害(地震・津波など)の被害者などの体験が原因となって現れる精神的後遺症です。

上にあげた、自らの処理能力を超えるような強烈な体験をした場合、心はその体験から自らを守るために、嫌な記憶を冷凍してしまう機能を持っています。

とりあえず、忘れ去られた記憶は時間の経過とともに変化することなく眠っています。しかし、時間が経過した後に、何らかの理由で冷凍されていた記憶が解けた場合、非常に生々しい形で心の中に戻ってくることがあります。

症状は、激しい恐怖感や無力感、悪夢やフラッシュバック(過去と同じ出来事の再現)、感情が萎縮することによる極度のうつ病、睡眠障害、易怒性、集中困難、過度の警戒心・驚愕反応・生理的反応などです。

カウンセリングとしては、クライエントさんに対して、同じ境遇の方たちが集う場(エンカウンター・グループ)を設けて、同じ事件の被害者、同じ境遇の経験者がグループになってその体験を語り合い、クライエントさんたち各々が、自分の症状を客観的に見ることができるよう訓練する場所を提供する必要があると思っております。

そして、フラッシュバックがPTSDの疾患による現象だと認識し、その症状に悩んでいるのは自分だけではなく、またそれが特殊なことでもないということを知ることで、孤独感を軽減させることができると思います。

また、カウンセリングとしてその他の方法としては、「自己受容」のトラウマワークを検討に入れております。


パーソナリティ障害

「パーソナリティ障害」とは、属する社会や道徳や価値観から著しく逸脱し、偏ったパーソナリティを持つがゆえに、社会生活における持続的な苦難が生じている障害のことです。

その特徴としては、3つの群としてA群、B群、C群に分けられ、さらに10の個別のパーソナリティ障害に分類できます。

【A群 奇異で風変わりな行動】を示す群です。統合失調症との類似性があります。

①妄想性パーソナリティ障害
他者の言動を悪意あるものと感じてしまう。極端に疑い深い。幻覚が存在しない点で統合失調症と異なる。

②シゾイド(スキゾイド)パーソナリティ障害
孤立した生活態度で社会的な関係を欲したり楽しんだりしない。平板な感情、他者への無関心さが特徴です。

③失調症パーソナリティ障害
迷信を信じ、奇妙な行動や言動をとる。奇妙な考え方と話し方のために、他者との親密な関係を築くのが難しい。

【B群 派手で突発的な行動】を示す群です。

①境界性パーソナリティ障害
対人関係、自己像、感情の不安定さが特徴です。他者や自己に対する理想化とこき下ろしがみられる。そのため、浪費、性行為、薬物乱用、無謀な運転、過食、暴力、自傷行為といった激しく衝動的で、自己破壊的な行動をする反面、見捨てられることを避けるために、なりふりかまわぬ努力を行ったりする。慢性的な空虚感を抱きやすい。

②演技性パーソナリティ障害
芝居がかった派手な行動、独特の服装、化粧、髪の色で、自分に注意を引こうとする。注目の中心にいないと不愉快になる。

③自己愛性パーソナリティ障害
誇大性、過剰な賞賛の要求、他者への共感の欠如を特徴とする。非難に対して非常に敏感で、失敗をひどく恐れる。

④反社会的パーソナリティ障害
他者の権利を無視して侵害する不適応行動(虚言、窃盗、放火、器物破損、暴力など)。無責任で怒りやすい。

【C群 不安や恐怖を感じやすい】群です。不安障害との類似性がある。

①回避性パーソナリティ障害
他者からの批判や拒絶を恐れるあまり、確実に自分が好かれる状況でなければ他者と密接な関係を築くことができない。

②依存性パーソナリティ障害
自主性を欠き、他者に必要以上の助言を求める。他者からの分離に対しては、極度の見捨てられ不安を感じる。

③強迫性パーソナリティ障害
完全主義者で、柔軟性がない。細かい規則・予定にとらわれる。また完全主義を他者にも期待するため、人間関係が限られる。

上記のような10の分類にパーソナリティ障害を分けることができます。
カウンセリングでは、パーソナリティ障害の方(本人)を変えさせると言う事は、非常に難しいのが現状です。

ですので、パーソナリティ障害の方と関わる人たちが、どの様な関わり方をしていったら良いかを、まず考えて行きたいと思います。

そして、クライエントさんの直面している生活上の問題を、一つひとつ改善し、適応的な生活を支援して行くことが有効であると考えております。


発達障害(自閉症スペクトラム障害)

「発達障害」とは、先天的に幼少期から主に認知や行動面で発達の遅れが見られることを、発達障害と言います。

かつて発達障害は、親の不適切な養育やしつけ不足、虐待などで生じるとされていましたが、現在では完全に否定されており、脳の機能障害と考えられています。

つまり、発達障害は親の養育態度とは無関係です。

発達障害は、IQ70以下を示す知的障害(精神遅滞)、自閉症スペクトラム障害、特異的発達障害の3つに分類されます。

【自閉症スペクトラム障害と3つの行動特徴】

自閉症スペクトラム障害は、発達障害の1つです。かつて、(DSM-IV-TRまで)は、広汎性発達障害と呼ばれており、自閉性障害、アスペルガー症候群、レット障害、小児期崩壊性障害などの下位分類が存在していました。

これらの下位分類は、程度の差はあれ、3歳以前に以下の3つの特徴を持ちます。

①社会的相互作用の障害
他者と目を合わせられない。対人関係の形成・維持の困難さ。情緒的相互性の欠如。

②コミュニケーションの障害
話し言葉の遅れ。会話を開始し継続することの困難さ。言葉を覚えるのが困難で、覚えても会話がかみ合わない。

③想像力の障害
限局された興味対象への過度な集中。習慣へのこだわり。常同行動(同じ遊びや行動を続けること)。

上記以外にも、極端な感覚過敏や感覚鈍麻、そして視覚過敏や視覚鈍麻を示すことがあります。特に、突然の大きな音で混乱し、パニック状態に陥ることがあります。

【広汎性発達障害の下位分類】

①自閉症障害
3つの行動特性が3歳頃までに明確に認められます。知的障害(IQ70以下)を伴う場合が多いが、伴わない場合は高機能自閉症と呼び、区別することもあります。

②アスペルガー症候群
コミュニケーションの障害が少なく、知的障害・言語障害を伴わない者をアスペルガー症候群と呼ぶ(高機能自閉症との明確な区分はなされていない)。

③レット症候群
女児のみ発症する。5ヶ月頃までは正常発達をたどるが4歳頃に頭部の成長が減速し、重度の精神遅滞と自閉性傾向を持つようになります。

④小児期崩壊性障害
2歳頃まで正常発達をたどるが、3歳以降正常発達が停止し退行して行きます。

⑤特定不能の広汎性発達障害
上記の基準を満たない広汎性発達障害です。日本ではこのカテゴリーも、慣例的にアスペルガー症候群として診断されることが多いです。

DSM-5において、このカテゴリーは自閉症スペクトラム障害から除外されました(このカテゴリーのうち、想像力の障害がみられない者については、社会コミュニケーション障害という新たな診断名がつきました)。

【広汎性発達障害から自閉症スペクトラム障害へ】

広汎性発達障害の下位部分はDSM-5以降、自閉症スペクトラム障害に統合されました。
自閉症障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症などさまざまなカテゴリーが生み出されたが、概念の重複がみられ厳密な区分が困難でした。

例えば、どの程度の言語障害の少なさをもってアスペルガー症候群と診断するか、その判断が困難であることは想像に難しくありません。

高機能自閉症とアスペルガー症候群が同じとみなすか否かについても諸説あり、概念が未整理であることは明らかだからです。

また、周囲の環境や対応・養育の仕方によって困難が重くなったり、軽くなったり変化するため、単純にカテゴリーの枠に当てはまらない場合もあるからです。

カテゴリーに分類することによって、診断名だけで障害を判断してしまい、子供の個々の姿を見失ってしまう危険性もあります。

スペクトラムとは連続体という意味を持ちます。連続体とは、明確な境界線のない、大きな枠組みのことです。

自閉性障害もアスペルガー症候群も、他の広汎性発達障害も、いずれも3つの行動特徴をもち、程度の差はあれ同じ特徴を持った連続体であると言う考えに基づき、カテゴリー分類を廃したものが自閉症スペクトラム障害です。

自閉症スペクトラム障害というグラデーションの濃淡を、子供が揺れ動いているようなイメージで捉えると理解しやすいと思います。

診断名だけで判断せず、日々変化する子供の様子を見守りながら、柔軟に適切に対応する姿勢が求められると思います。

なお、自閉症スペクトラム障害への統合を懸念する声が存在しています。特にアスペルガー症候群という診断名が無くなることで、アスペルガー症候群に対するさまざまな知見や成果が失われてしまうことを懸念する声が強いです。

既にアスペルガー症候群と診断されている人に不要な混乱を与える可能性もあります。

また、統合にあたって特定不能の広汎性発達障害が除外されましたが、日本ではこのカテゴリーも慣例的にアスペルガー症候群として診断するケースが多かったため、結果として診断の枠が狭まったことになります。

いずれにせよ、自閉症スペクトラム障害はDSM-5での大きな変更点であるため、今後の動向や最新情報に注意を払う必要があることは間違いないでしょう。

発達障害は、脳の機能障害が予測されているため、障害を根底から改善することは難しく、薬物療法は必ずしも有効ではないと言えるでしょう。

そこで、「治る」「治らない」ではなく、発達障害児の一人ひとりの個性を尊重し、発達障害児にとって暮らしやすい環境つくりと、適応力を育むことで困難を軽減していけるようなサポートをカウンセリングを通して、発達障害児やご家族へサポートして行けたらと考えております。

その為には、療育がサポートの基本となると考えられます。療育は行動療法的なアプローチが基本となり、適応行動を学習していく形になると思います。

また、TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped CHildren)は自閉症児を支援するための個別教育プログラムで、広く利用されています。

言語ではなく絵で見せて視覚で理解させるなど、自閉症の行動特性に即した対応が重要ではないでしょうか。

自閉症児は、その行動特性から周囲の偏見やいじめなどに合うことがあり、そこから不安障害・気分障害・睡眠障害などの二次的な問題が発生する場合があります。

カウンセリングは主に、この二次的な問題に対して行われると思われます。

家族への心理教育も重要となるでしょう。養育者は自身の養育を責めることが多いと思いますが、自閉症は冷淡な親の不適切な養育で起こる訳ではないことを正しく理解して頂く必要があります。

また、養育の重要性を認識してもらい、親が全ての世話をするのではなく、日常生活や身の回りのことはできるだけ自閉症児自身で行わせることも、将来の自立のために重要になるでしょう。

教育現場では、通所による支援が期待されています。適切な療育によって、多くの自閉症児は成人後に自分の役割を手にすることができるでしょう。

その行動特性をむしろ利点として、集中が必要とされる作業が求められる職に就き、生活をする者も多いと思います。

そういった将来への展望も、自閉症児や家族の療育への動機づけを高めるために重要となるでしょう。


発達障害(LD「学習障害」、ADHD「注意欠陥多動性障害」)

「発達障害」のうち、全体的な能力や機能は年齢相応であるにもかかわらず、読み書きや運動など部分的な能力や機能で著しい遅れが見られる障害を、特異的発達障害と言います。

他の発達障害と同様に、脳の機能障害が推測されています。特に男子に多くみられ、代表的な障害にLD(学習障害)とADHD(注意欠陥多動性障害)があります。

【LD(学習障害)の症状】

LD(学習障害)とは、全体的な知的能力に遅れはなく平均的なIQを示すが、読む・聞く・話す・書く・計算するなど、ある特定の学習能力に著しい困難を示す障害です。

そのため「読めるが書けない」「書けるが話せない」ということが起こります。

【ADHD(注意欠陥多動性障害)の症状】

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、不注意・多動・衝動性という3つの特徴が、同年齢の子供と比較して顕著な障害を示す障害です。

7歳以前より見られ、複数の状況で存在し、社会生活で支障が生じている場合に診断されます。落ち着いて座っていることが困難だったり、手足をそわそわ動かしたり、衝動的に大声をあげたりします。

ADHD(注意欠陥多動性障害)に関しては、多動や衝動性を抑える薬物療法による援助が行われますが、副作用も報告されているため慎重な処方が求められます。

併用して行動療法を用いて、適応行動を学習していく必要があると思います。

LD児やADHD児は、一般的に「できて当然」と思われる行為に困難を示すため、日常的に失敗体験が多く、劣等感を抱きやすいです。

学校での集団生活になじめず、時としていじめにあってしまうこともあります。そのため、親への心理教育や教師へのコンサルテーションによって、LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)に関する十分な理解を得る必要があるでしょう。

通所なども最大限に活用して、子供の生活が多方向から支援され、過ごしやすい環境を整えて行くことができれば、症状やそれに伴う劣等感を和らげ、適応を促すことができるでしょう。

【反抗挑戦性障害と行為障害】

周囲に対して挑戦的で、反抗的な行動を当然のごとく行ってしまう者を反抗挑戦性障害と言います。ADHD(注意欠陥多動性障害)の子供の中には、9歳頃からこの反抗挑戦性障害を併発する者が多いと言われています。

さらに、反抗挑戦性障害の子供の問題行動がエスカレートすると、万引きや過度の暴力などの行為障害に発展するおそれもあります。

そのため、ADHD児に反抗挑戦性障害が併存するか否かを早期に発見する為にも、早めに適切な療育を行うことは、非常に重要となるでしょう。


発達障害(トゥレット症候群)

「トゥレット症候群」とは、チックとは異なり脳の機能障害であり、トゥーレット症候群やトゥレット障害と呼ばれる場合があります。

2005年に施行された発達障害者支援法では、発達障害を「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、LD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」としています。

トゥレット症候群は、「その他これに類する脳機能障害」に含まれます。

トゥレット症候群は、自閉症やその他の発達障害と同様に正しい理解と支援を必要とする障害です。

日本では認知度も低く、トゥレット症候群を診断できる医師も少ないのが現状です。

周囲の理解がないために、誤解されて悩んだり、症状を悪化させたりしているクライエントさんがたくさんいるのが現状です。

また、男児の方が女児に比べて発生率が高いと言われています。

主な症状にチックがありますが、かつてチックはストレスや不安が原因で起こると考えられていたため、トゥレット症候群の発症を「母親の愛情不足」や「育て方に問題がある」など誤解されることが多かったです。

しかし、トゥレット症候群は、脳内神経伝達物質のドーパミンの過剰活動が原因とされていて、育て方や親の愛情は全く関係ありません。

トゥレット症候群は平均して6~8歳ぐらい、遅くても14歳ぐらいまでに発症します。

まばたき・首を振るなどの単純チックの症状から始まり、咳払い・鼻ならしなどの音声チックの症状、さらに不謹慎な言葉を無意識に言ってしまう複雑チックの症状が出るようになります。

他の障害を併発する場合も多く、ADHD(注意欠陥多動性障害)や脅迫性障害は、特に多い併発症とされています。

その他、LD(学習障害)・睡眠障害・気分障害などがみられます。

診断としては、症状と経過をみて診断が行われると思われます。さまざまな運動チックと1つ以上の音声チックが長期に渡り続く場合に、トゥレット症候群と診断される可能性が高いと思われます。

抗ドーパミン作用の強い神経遮断薬などの薬を服用して、症状を改善させることも必要ですが、それと共に早めに適切な療育を行うことは、非常に重要となるでしょう。

薬物療法や併発症に応じた療育を行う場合もあります。

トゥレット症候群の症状は、改善したり悪くなったりを繰り返しながら10歳代後半には改善する場合が多いのですが、完全に治癒することは難しいかも知れません。

ですので、「治る」「治らない」ではなく、トゥレット症候群のお子さんの一人ひとりの特性を尊重し、周りへの理解と暮らしやすい環境つくり、そして困難を軽減していけるようなサポートをカウンセリングを通して、トゥレット症候群のお子さんやご家族へして行けたらと考えております。


チック

「チック」とは、身体の特定の筋肉群に生じる不随意的、自動的で急速な反復運動反応であり、神経性習癖の一種です。

脳に器質的な問題がある器質性チックと、心理的な問題がある心因性チックがあります。また、チックの生じる部位はさまざまで、代表的なものに、まばたき、ほほや口、鼻の回りをピクピクさせる、足踏みなどの身体運動性チックがあります。

ストレスや不安などの心理的緊張によって悪化するので、くつろいだり何かの活動へ没頭したりすることによって軽減されると言われています。

カウンセリングとしては、クライエントさんの心理的側面にアプローチして、心のケアをしていくことが有効ではないかと考えております。


ヒステリー

「ヒステリー」とは、無意識の葛藤や欲求不満が身体的・精神的症状となってあらわれます。これらの症状は、暗示や状況によって変化し、演技的で葛藤回避や疾病利得など心理的な意味を持ちます。

ヒステリーには、運動麻痺・知覚麻痺・痙攣(けいれん)・失立・失歩・失声などの身体症状に転換される転換型ヒステリーと、もうろう状態・健忘・記憶喪失など精神症状があらわれる解離型ヒステリーがあります。

カウンセリングとしては、クライエントさんの精神状態にアプローチして、心のケアをしていくことが有効ではないかと考えております。


強迫性障害

「強迫性障害」とは、嫌な思考、心的イメージ、言葉などが、何度も繰り返して意識にのぼり、それらを認めながらも、気にすればするほどますます強い不安や嫌な思いを伴う状態に陥ることを言います。

このような繰り返し意識にのぼる観念を「強迫観念」といい、それを払拭するために儀式的な行為(強迫行為)をします。

非合理的な思考である強迫観念と、強迫観念によって引き起こされる強迫行為を繰り返すことを主症状としています。

例えば、自分の手が非常に臭いという強迫観念のために、手を何度も何度も洗うと言う強迫行為を繰り返してしまう。

また、鍵をかけたかどうか何回も確かめる。本をアイウエオ順に並べる。ある物がしかるべき所に無いとき、きっちりと直すなどといった行為を指し、これらの行為で不安感は軽減されるが、この行為自体が苦痛になったりします。

本人は強迫観念が非合理だとわかっているが、強迫行為をやめることができず、疲労してしまうことが多いといったことが多いです。

いずれも本人が自覚しているという点で、精神病とは区別されています。また、アメリカでは、人口の2%にみられるとも言われていて、生活に支障をきたさなければ、珍しい症状ではありません。

カウンセリングとしては、クライエントさんの「強迫観念」にアプローチして、「とらわれ」からの解放を促すようなアプローチが有効ではないかと考えております。


パニック障害

「パニック障害」とは、さまざまなストレスなどの心理的要因が主な原因とされています。

突然、心拍数が上がり全身が緊張して冷や汗をかき、気が遠くなる状態になり、自分はこのまま気が狂ってしまうのではないか、死んでしまうのではないかという恐怖に陥る時もあります。

また、突然生じる急激な動悸・発汗・息苦しさ・震えなどのパニック発作を主症状とします。

いつ発作が起こるかわからないため、発作の再発を恐れる予期不安が強くなり、予期不安のために外出や雑踏を恐れる広場恐怖を併発する場合が多いです。

特に、発作が多くみられるのは電車などの乗り物の中で、また発作が起こるのではないかという恐怖(予期不安)で、電車に乗れなくなったり、一度、発作が起きた場所へは行けなくなったりすることがあります。

パニック障害は、かつて「心臓神経症」や「不安神経症」と呼ばれていましたが、1980年に病名を「パニック障害」に統一すると、世界的な取り決めが行われました。

アメリカでは100人に3人の割合で発症しており、日本でもほぼ同率の患者がいると考えられています。

今後、パニック障害に対する認識と理解が深まってくれば、患者数はさらに多くなると考えられます。

カウンセリングとしては、クライエントさんのパニック障害にアプローチするのに、クライエントさん自身のリソースにアプローチするのが有効ではないかと考えております。


身体表現性障害

「身体表現性障害」とは、医学的に説明不能の身体症状や身体的なとらわれを特徴とする疾患の総称です。

医学的に検査をしても身体的な原因は発見されず、身体症状の原因は不安や葛藤、ストレスなど心理的要因と考えられます。

身体表現性障害には、特定の行為や責任を回避できたり、周囲の心配や関心を得たりできる疾病利得が隠されている場合があります。

ただし、意識的に病気を偽っているわけではない点に注意したいです。また、特有の性格傾向としてアレキシシミア(アレキシサイミア)があげられます。

身体症状や事実関係は述べられるが、自身の内的な感情や葛藤を表現することは困難です。そのため、内的な感情や葛藤が身体症状となって現れると考えられています。

症状として、身体表現性障害の主な下位カテゴリーに以下の5つがあります。

①転換性障害
知覚や運動の麻痺、具体的には視力の喪失や失声、手足の痺れや失立・失歩などの症状が現れる。神経系の異常が疑われるが、神経系の異常は発見されない。

②身体化障害
医学的には身体因を見いだせない頭痛、疲労感、アレルギー、腹痛、頻尿などの複数の身体症状が、数年間反復的に持続します。

③疼痛性障害
激しい苦痛を訴えるが、医学的検査をしても異常が認められない。痛みは主観的な体験であるため、適切な診断を下すことが困難です。

④身体醜形性障害
自身の外見(顔のしわ、毛深さ、鼻の形や大きさなど)が異常と思い込んでしまう。整形手術を繰り返し受ける者もいるが、苦痛が和らぐことは少ないです。

⑤心気症性障害
心身の些細な感覚に敏感に反応し、重大な病気ではないかと思い込んでしまう。自分の意見を支持してくれる診断を受けるまで、医療機関を転々とする者もいます。

カウンセリングとしては、身体表現性障害の心理的援助は、クライエントさんが抱くストレスや不安に適切に対処できるように、暖かく受容しながら見守ることが有効ではないでしょうか。

身体表現性障害は、かつての心身症に代わる新しい概念ですが、定義が安定していません。そのため「心身症は身体表現性障害」と表現する出版物もあれば「心身症は身体表現性障害と区別される」と表現する出版物もあります。

心理的要因の改善を重視する立場に前者が、身体症状の改善を重視する立場に後者が多いようですが、確定はできません。


解離性障害

「解離性障害」とは、意識・記憶・自我同一性など通常は統合されている機能が破綻し、個人の連続性が失われることを解離といい、解離を主症状とする障害を解離性障害と言います。

解離性障害は全般的に薬物療法の効果が期待できず、自然治癒力に頼るしかない場合が少なくありません。

症状としては、解離性障害の下位カテゴリーとして、4つが挙げられます。

①解離性健忘
心的外傷体験の後、重要な個人的情報を突然思い出せなくなってしまう。だが、脳の器質的な問題は認められず、心因性と考えられています。

自分の名前や職業など、生活史全般を忘れてしまう場合もあるが、物質の名称など、自身の生活史に関係しない知識の多くは保持されています。

話したり読んだり考えたりする能力は失われていないため、日常生活に大きな支障は生じません。発症も回復も突然起こる場合が多いです。

②解離性遁走(かいりせいとんそう)
突然仕事や家庭を放り出して、日常生活から離れて放浪し、新しい自我同一性を身につけてしまいます。

新しい名前を名乗り、新しい家や仕事を持ち、性格さえ変わってしまうこともあります。過去の記憶は想起できないことが多いです。

強い心的外傷により、それまでの自我同一性を喪失するために起こると言われています。

③解離性同一性障害
1人の人間に少なくとも2つ以上の分離した自我状態が存在し、それらが異なる時に出現し、記憶・感情・行動などを支配することを言います。

かつては多重人格障害と呼ばれていたものです。人格間の交流は無いため、ある人格の間に生じた出来事は、別の人格では記憶していないです。

解離性同一性障害は、その特徴ゆえに世間の注目を集める「流行病」の側面があります。

安易に複数の人格の識別をすることは、人格の統合ではなく解体を助長することに繋がり、害となりえます。

反面、カウンセラーが冷淡な姿勢でクライエントさんの「主観的な人格交代の体験」を否定することは、クライエントさんへのカウンセリングへの不信を招き、本質的な問題を悪化させる可能性もあります。

解離性同一性障害が非常に稀な障害であることを前提に、慎重な診断のもと適切な情報提供(心理教育)が求められています。

④離人症性障害
自分が自分の身体から抜け出て、離れた所から自分を眺めているように感じる(離人体験)や、自分の手足の大きさが急激に変化したように感じるなど、自分の身体が自分のものではなくなってしまう感覚が生じることです。

妄想や幻覚に近いが、現実検討能力は正常に保たれています。

カウンセリングとしては、クライエントさんの精神状態にアプローチして、心のケアをしていくことが有効ではないかと考えております。


コンプレックス

「コンプレックス」とは、精神分析概念では無意識に抑圧されている自我を脅かすような心的内容が一定の情動を中心に絡み合って構成されているまとまりのことです。

一般的に「コンプレックス」と呼ばれているものは、劣等感コンプレックスと言うもので、本来コンプレックスは劣等感だけを指し示すものではありません。

カウンセリングとしては、クライエントさんの自己の自我状態を受け入れられるようなアプローチをしていくのが有効ではないかと考えております。


失語症

「失語症」とは、脳血管の障害や事故などにより、大脳の言語野が損傷され、言語活動が困難になる状態を指します。

同様に言語活動が困難になる状態に転換性障害による失声がありますが、転換性障害は脳の障害が認められず、心理的な原因で生じている(心因)点で異なります。

また失語症は、遺伝性(内因)などの生まれつきの障害や発達障害でもありません。元々は困難なく言語を用いていたが、明らかな脳のダメージによって(外因)、言語活動が困難になる場合を指します。注意して区別する必要があります。

失語症は、前頭葉のブローカ野の損傷によって生じる運動性失語と、側頭葉のウェルニッケ野の損傷によって生じる感覚性失語に大きく2分されます。そして運動性失語は、言語を理解していますが、発音や流暢さに困難を示す状態で、感覚性失語は逆に発音や流暢さはよいが、言語理解に困難を示す状態です。

たとえば子供の運動性失語の場合「えっと…月曜日…ママと…スーパー…えっと…買い物して…」と言った様子だが、感覚性失語の場合、ミカンが食べたい時でも、「ママ、ミンカが食べたい」と言葉を言い間違えてしまったり、「ママ、バナナが食べたい」と別の食べ物と言い間違えたりします。


認知症

「認知症」とは、失語症以外の脳障害の代表例として挙げられます。認知症は、一度成熟した知的機能が脳の障害によって広汎に継続的に低下する状態を指します。

特に頻度が高い認知症がアルツハイマー病です。アルツハイマー病は、海馬の障害からはじまり、新しい情報が記憶できなくなる(順向性健忘)。さらに進行とともに大脳の萎縮が起こり、過去の記憶の障害が目立つようになる(逆向性健忘)。

女性患者であれば、結婚前の旧姓で呼ばないと反応しないほど、若い頃の記憶が障害されることもあります。

アルツハイマー性の記憶障害は、老化に伴う物忘れと区別されます。老化に伴う物忘れの場合、たとえば食事したことは覚えているが、どこに食事に行ったのか思い出せない(想起・検索の困難さ)。

これに対し、アルツハイマー性は「食事に行ったこと」そのものを覚えていない(記銘・保持の困難さ)。

このように、出来事そのものを忘れてしまう場合は、アルツハイマー性の記憶障害が疑われます。日時や場所など自分の置かれている状況を正しく確認する能力を見当識と言います。

アルツハイマー病の進行に伴い、この見当識も傷害されていきます。今がどんな季節なのか、自分が何処にいるのかがわからなくなり、道に迷ったり徘徊したりするようになります。

このような症状は患者本人だけでなく、介護者の介護負担を増大させます。そのため、正しく認知症を理解するための家族教育と、薬物療法や介護施設を併用して介護者が燃え尽きないようにする環境調節が重要とされるでしょう。


いじめ

「いじめ」とは、文部科学省では「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的・物理的な攻撃を受けたことにより、精神的苦痛を感じているもの。起こった場所は学校の内外を問わない」と定義づけています。

いじめは、中学校入学による環境変化から中学1年生が最も多いとされ、中1ギャップと呼ばれています。

いじめは、いじめる側、いじめられる側の問題、双方の家庭環境、学校環境、教師の対応など多様な要因で起こり、一義的ではありません。

立場による報告の食い違いも多く見られるため、可能な限り多面的な視点で1つ1つの事実を確認して行くことが必要とされるでしょう。

詳しい内容については、カウンセリングに来られたご家族と、どの様な援助が可能かご相談させて頂きたいと思っております。


ギャングエイジ

「ギャングエイジ」とは、小学校の中学年から高学年頃にかけて、子供たちは急速に仲間意識が発達し、多くは同年齢の児童と閉鎖的な小集団(ギャング)を作って、そこで遊びや活動をすることに喜びを感じるようになることです。

この仲間は、家族以上に大きな影響を持つもので、大人から干渉されない自分たちだけの集団であることを望んでいます。

このような時期をギャングエイジと呼びます。

この場合、グループから取り残され、仲間はずれなどのいじめが発生する場合がありますので、注意深く見守る必要があるでしょう。


不登校

「不登校」とは、文部科学省では「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」と定義づけています。

現在は登校拒否と表現しません。不登校の要因もいじめと同様に多様で一義的ではありません。不登校の児童・生徒に対して、学校以外の場所を用いて教科指導を行う適応指導教室やフリースクールがあり、そこでカウンセラーが介入する場合もあります。

また、特別支援教室では、発達障害児や、視覚・聴覚など障害をもつ者に対し、学習・生活上の困難を克服し自立を図るために、一人ひとりの状況にあわせた教育が行われます。

以前の特殊学級からの違いは、発達障害児も対象とするように明記された点です。

詳しい内容については、カウンセリングに来られたご家族と、どの様な援助が可能かご相談させて頂きたいと思っております。


ひきこもり

「ひきこもり」とは、社会との関わりを避け、何か月もあるいは何年も自室に閉じこもり、外に出ないことです。

ひきこもりは、医学用語ではなく状態像を表す言葉です。

あるとき突然、家の自室に閉じこもって外出できなくなる。原因はさまざまで、親子関係において発生したもの、勉強に対しての完璧主義からきたもの、学校や会社でのいじめ、家族や友人の死など。

また、精神障害が第一の原因ではなく、ひきこもりになった人たちは人間不信、自信喪失感を持っていて、他人への警戒心や緊張感が多くみられます。

カウンセリングとしては、まず、ひきこもりのご家族の方にカウンセリングに来て頂き、話し合いをさせて頂き、わたし達がご自宅に訪問する形になると思います。

詳しい内容については、カウンセリングに来られたご家族と、どの様な援助が可能かご相談させて頂きたいと思っております。


アダルト・チルドレン

「アダルト・チルドレン」とは、夫婦げんかが絶えない家庭、親がアルコール中毒患者である家庭など、精神的に不安定な環境で育ち、いわゆる子供らしい時代を過ごせなかったという意味でその人を「アダルト・チルドレン」といいます。

大人になっても自分の気持ちをうまく表現することができないのが特徴で、泣きたい時に泣くことができず、抑圧された感情が怒りとなり急に爆発することなどもあります。

また、親などを信頼することができない子供時代を送ったため、他人に対して不満感を持ちやすく、必要な援助や助けを求めることが不得意です。

他には孤独感、無力感、過剰反応、自己評価の低さがあげられますが、「アダルト・チルドレン」は病院でも医学用語でもありません。

感情をうまく表現できず、周囲に気を遣い生きづらくなっている状態のことを指します。アダルト・チルドレンとは、そうであることを自らが認め、自分を育てていくための努力をするという肯定的な意味を持った言葉でもあります。

カウンセリングとしては、過去におけるトラウマがある場合はトラウマから解放させるようなアプローチをしていく必要があるでしょう。


児童虐待

「児童虐待」とは、親あるいは代理の保護者の行為によって、児童の心身が危機にさらされることを指します。児童虐待は大きく4つに分類できます。

①身体的虐待
身体に外傷が残る、あるいは残るおそれがある生命の危険を伴う暴力行為です。

②心理的虐待
児童に対する暴言、拒絶的な対応など、児童に強い不安やうつ状態などを引き起こさせる言動のことです。

③性的虐待
児童にわいせつな行為をすること。また、児童にわいせつな行為をさせることです。

④ネグレクト
児童の心身の発達を損なう衣食住環境や医療環境を、長時間放置しておくことです。保護者としての責任を放棄している状態のことです。

特にネグレクトのように「児童に何もしない」ことも児童虐待に含まれる点に注意する必要があります。

また、性的虐待については発見することが難しく、表面化していない事態が数多くあることが推定されています。

原因については、児童の頃虐待を受けると、親になったときに自分の子供に虐待をしてしまう可能性が指摘されています(世代間伝達)。

また核家族化と地域社会の変化により、親が子供への接し方を他者に相談できず、結果として虐待に繋がる場合もあります。

さらに、発達障害をもつ子供や落ち着きのない子供は虐待を受けやすいなど、子供自身の特徴による要因もあります。

このようにさまざまな要因によって児童虐待は起こるため、一義的に原因を決定づけることはできません。

虐待による児童の心身の危険があるため、児童虐待では早期発見と早期介入が重視されます。児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合は、児童相談所に通告しなければなりません。この時の通告義務は、守秘義務より優先されることが、児童虐待禁止法に規定されています。

虐待に関しては児童虐待以外にも、配偶者への虐待であるDV(ドメスティック・バイオレンス)や、子供から親への家庭内暴力の問題もあげられます。

これらの問題は、共依存という不健全な対人関係が形成されていることが多いです。共依存とは、過度に保護的な人間にパートナーが依存するだけでなく、保護的な人物が「パートナーに必要とされている」という状況に依存する状態です。

カウンセリングとしては、共依存を自覚することは困難なので、第3者の介入による対応が必要となってくるでしょう。


性同一性障害

「性同一性障害」とは、LGBT(性的マイノリティ)の中の一部でLGBT(性的マイノリティ)の人は、13人に1人はこれらの性的マイノリティの当事者と言われています。

L→レズビアン(身体の性、心の性も女性で女性を性愛の対象とする同性愛者)
G→ゲイ(身体の性、心の性も男性で男性を性愛の対象とする同性愛者)
B→バイセクシャル(男女両性を性愛の対象とする両性愛者)
T→トランスジェンダー(身体の性と心の性が一致せず、肉体的にも異性になろうとする人)

と言う言い方をすることが多いかと思います。さらにトランスジェンダーの方にも異性愛者、同性愛者、両性愛者がいますので複雑です。

性的マイノリティにはこれらのほかにトランスジェンダーを性愛の対象とするトラニーチェイサー、男女どちらも性愛の対象としない無性愛者もいます。

オス・メスのような生物学的概念としての性(セックス)に対して、社会や文化の中で後天的に獲得してゆく性を「ジェンダー」と言います。

本人が自分のジェンダーに確信が持てなかったり、反対の性に同一感を持ったりする場合を性同一性障害と言われています。

埼玉医科大学で性転換手術が行われてから、一般にも知られるようになりましたが、必ずしも正しく理解されているとは言えないのが現状です。

多くは幼少の頃から特徴が出始め、小児期は男児が人形遊びを好んだり、女児が荒々しい遊びに興じたりする場合が多いです。

思春期に表れる性同一性障害は、自分の性に不適切感を持ち、異なる性(同一感を持つ性)の服装をする人もいます。

同性愛とは区別されていると思いますが、私が把握する限り、性のあり方には色々とあって良いのではないかと思います。

現実には、「性転換手術」は未だに「タイ王国」に行って行わないといけないと言うのが現状で、「LGBT(性的マイノリティ)」関連で悩んでおられる方が、少しずつ「戸籍変更」などスムーズにできるようなったらと思っております。

わたくしも、市民権を得られるよう「LGBT(性的マイノリティ)」の方たちの生き方に賛同する一人として、ストレートである自分は「ストレート・アライ」として見守って行きたいと思っております。

【参考文献】
宮川 純『臨床心理士 指定大学院対策 心理学 編』河合塾KALS監修 講談社