【短編小説】夏祭り⑨

ユウタからの「LINE」を受け取ったハヤトは
サツキと一緒に、ユウタが待つ一本杉へと向かった

其の途中、ハヤトはサツキが自分の事を
どう思って居るのかとても気になったのだ

そしてこんな言葉を、サツキに投げ掛けた
「サツキ…」「金魚すくいの屋台で、おじさんに言った言葉、覚えてるか…?」

こうハヤトがサツキに向かって言うと
サツキは何の躊躇いもなく、こう答えたのだ

「ええぇ…」
するとハヤトは、恐るおそるこう切り出した

「ええぇ、て…」「それは幼馴染って事かなぁ…」
「其れとも、ひとりの男性として、デートしてるって意味かなぁ…?」

こんな言葉が、ハヤトの口から出て来たのだ
自分でも不思議なくらい、此の言葉が出て来た

すると其の言葉を聴いたサツキは、少し間を置いて、こう答えたのだ
「ハヤトくん…」「幼馴染なんだから、わたしの気持ち、わかるでしょ…」

サツキはハヤトに向かってこう言ったのだ
此の時のハヤトの気持ちは、複雑だった

其れはサツキに対する自分の気持ちが、はっきりとは自分でも判らなかったからだ
しかしサツキと一緒に居ると、昔の頃のように、素直に自分を出せるのは間違いない

こうして二人は一本杉がある
八代神社の階段を、登って行ったのであった

つづく…