【短編小説】夏祭り③

幼馴染のサツキから渡された草履を
僕はドキドキしながら直していると

サツキから、こんな言葉を掛けられたのだ
「ハヤトくん…」「ハヤトくん 私のこと、学校で避けてるでしょ…」

こう言ってサツキは、僕の顔を覗き込んだのだ
僕はドキドキしながらも頭の中で、何と答えたら良いか言葉を探した

そしてサツキに、こう言ったのだ
「サツキ…」「サツキは、クラスの人気者だからさぁー」「話し掛けにくいんだよ…」

そうハヤトが言うと、サツキは僕から草履を受け取り
嬉しそうな顔をして、こう言ったのだ

「ハヤトくん…」「やっぱりハヤトくんって、手先が器用なんだ…」
此の時、僕は嬉しかった

其れは幼い頃、一緒遊んだ時の事を
サツキが覚えてくれて居ると、思ったからだ

僕は試しに、サツキにこう言った
「サツキ…」「何で知ってるんだよ…」

ハヤトがサツキにこう言うと、サツキは嬉しそうにこう言ったのだ
「ハヤトくん…」「昔、一緒に折り紙したでしょ…」

此の言葉を聴いて、ハヤトは嬉しくなったのだ
するとサツキはハヤトに向かって

「ハヤトくん…」「昔みたいに、一緒に金魚すくいしようよ…?」
僕は友達との約束が気になったが、こう言ったのだ

「サツキ…」「わかったよ、サツキには負けないからな…」
そう言うとサツキは、にっこり笑った

藍色の浴衣と髪を結い上げたサツキの姿は
とてと新鮮で、見惚れてしまった

つづく…